卒業
卒業シーズンである。
俺自身が学校を卒業したのは27年前、福岡工業高校を卒業が最後だが、まあ淡い青春とは程遠いクソガキの戯れのような一日だったので書かない。
この歳になって思い出す卒業は中学校を卒業する時の事であるが、式どうこうではなく、式が終わった後にみんなで写真撮ったり第二ボタンをどうするかだったり(今はどうか分からんが、当時の女達は好きな男の第二ボタンを卒業式でもらう事が良いとされていた)である。
「ああこれもおっさんになったらいい思い出だったなあとか思い出しながら切なくなるんだろうなあ」
と思っていて、実際おっさんになってこの時の事を思い出し切ない気持ちになっている。
今風に言うとエモい気持ちになっている。
エモーショナルって言葉は、ダイナソーJrとかウィーザーとかが出てきた時にエモーショナルハードコアって言われていて俺くらいの年代の人々はそれらをエモコアと呼んでいた。エモいハードコアなんだが、今の若者がこれらを聴いてエモいと表現するかは分からん。
さて、朝からエモい気持ちでこれを書いているのだが、俺はこの季節が大好きである。
まあ日本国民の90%くらいは好きだろうが、花粉症の影響であんま好きじゃないって人もいるだろう。が、俺は花粉症ではないのでものすごく好きである。
あったかくなると本能的にも活力がみなぎり、桜など花も咲き、さあやるぞって気持ちにもなる。
3月が年度末、4月を新年度とし春を境にする日本社会のシステムは、ああなるほどこの感じを元にそうなったのだなあと俺は勝手に解釈している。素敵。
そんな季節の中、我が部屋に子供達の誰かが学校で使い古した教科書、っちゅうか音楽の授業でサブで使ううた本が放置されていた。
ペラペラとめくると、童謡であったり、授業で歌われる曲などがコード付きで載ってるではないか!と言う事でたまにその本を見ながら歌ったりしていた。
小学校のうた本に載る曲達は実にシンプルで、実に良く出来ていた。
そしてその中にある仰げば尊しを歌っている際にエモい気持ちになり、せっかくなのでチューニングとかも45歳のブルージーを加えるべくドロップDなどにして録音したくなった。
録音するなら映像もとって発表したくなる。
自己顕示欲が爆発するのである。
そして発表した映像がこちら。
これが中学校の卒業式を45歳になって思い出すエモーショナルハードコアである。
音も良く録れて、良いミックスも出来たので日本国民の90%のみならず、全世界の人々に聴いてほしいと思っている。
春は気分がいい。
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今村竜也の春ソング「ココロの花に」のセルフライナーノートはこちら
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